事故に遭われ亡くなられた方々、巻き込まれた方々のご冥福をお祈りいたします。
先日、「フライトレコーダは語る」ー技術者が挑む日航123便墜落の真相 の解説動画を視るをご紹介致しました。
動画の元本の書籍を読む機会を得ましたので、簡単な内容紹介(と、ちょっと小生の感想など)を記しますが・・・、すみません、メインパソコンが壊れたのと諸事情で、動画との相違点などを中心に簡単なご紹介に留めます。
本書は、読書というより物理の教科書を読んでいるような感覚で、かなり数式があふれかえっておりますが、数式を読み飛ばして図や結論を読んでもわかりやすいので、そういったななめ読みもおすすめです。日航123便関係の書籍では、加藤寛一郎本が数式が多いですが、比較にならない程多いです。相対論の解説本などを読むと数式を乗せる度に売れなくなると書いてあるのを読んだことがありますが、著者の本意とは相違致しますが、本の売り上げだけを考えれば、数式を最小限にした解説本を出されてもよいかと思います。
本書では、事故調査報告書に印刷されたフライトレコーダのグラフからデータを読み取り分析してゆきます。しかし、より綿密な解析を行い真実を明らかにして行くには、生データの開示が必要不可欠で、強く要望しています。
著者の熱い想い
第一章の単位換算表や、第二章の飛行機や操縦の説明でつまづかれた方は、巻末の(長めの)「おわりに」を読まれることをお勧めします。
いかにして、本書を執筆することになったか、技術者としての向き合い方、おなじ技術者として小田周二さんに触発されたことや、森本卓郎氏の本の新聞広告を見て技術者として執筆に至った事など、熱い想いが伝わてきます。
本書のポジション
事故調査報告書では、ボイスレコーダは諸事情から改ざんがあっても、フライトレコーダは事故調査委員会メンバーの良心の表れてとして改ざんがないとして、事故調査報告書に印刷されてるフライトレコーダの記録(グラフ)から数値を読み取り、改めてEXECLなどでグラフ化して、解析を行っています。
その結果、相模湾(本書では伊豆半島上空)で垂直尾翼に何らかの外力が加わり、垂直尾翼から壊れた(そのあとAPU)。エンジン推力調整で飛行がコントロールでき東京の横田へ着陸を試みようとしたが、横田近傍で何らかの理由で群馬長野方面へ、そしてまたもや何らかの外力で水平尾翼が分離して墜落に至ったと解析結果です。
小田周二さんの仮説Xをほぼ支持する内容と記載されています(小生、かなり違うような気がするが・・・)。
本書の構成
各章の概略です。
第一章 事故の全体概要
第二章 飛行機の制御システム
第三章 飛行経路
第四章 異常発生時の外力について
伊豆半島上空でのデータ解析
第五章 エンジン出力制御による飛行
伊豆半島上空
~大月上空周回
~横田周辺まで
第六章 横田飛行場直前でのUターン
本書では、
横田周辺までの東行き
群馬長野方向への北西向き
への方向転換を
Uターンと称しています。
第七章 墜落原因は何か
御巣鷹尾根周辺の飛行状況
特に、御巣鷹尾根周辺の一周
第八章 分析結果のまとめと考察
飛行経路について
第三章で詳しく解説されていますが、データレコーダの記録値などから独自に求めています。
ピトー管で測定された速度を、ピッチ角と磁気方位からX,Y,Zに分解し、一律の風速で補正して、速度Vx、Vyを10秒ごとに移動量をプロットしています。なお、羽田から出発して御巣鷹の尾根までたどり着くように風速補正値を求めています。
事故報告書で公表されている経路とそん色がありません。
動画との相違
大きな相違はありませんが、各章でボイスレコーダと解析結果の比較が行われています。
小生の考え
動画を読んだ記事と同様ですが・・・・
エンジン出力による飛行を
本書では、エンジン出力を増大するとその主翼の速度が増大し揚力が増し、バンクして旋回するとありますが、
小生は、エンジン推力差により回転モーメントが生じて(ほぼラダーと同様に)ヨウ方向(機体の垂直方向|床が回る方向)に開店して、主翼の後退角から揚力差が発生してロールしてバンクして旋回(期待が水平近く・・・バンク角が0度付近)と考えています。
なので、(1)エンジンの推力が上がってから機体の進行方向が変わるまで時間がかかる・・・しばらくドリフト横滑りしてから曲がり始める(2)バンク角が90度近くある時は揚力差が発生しないのでロールは発生しない(ヨウだけ)。
エンジン出力による飛行2
大月旋回のエンジン操作の解説が途中までなので、44分から45分まで右バンクにより右旋回が続くとなっておりますが、45分時点でも右バンクが継続しており、進路がまっすぐになった考察がありません。ちょっと、残念。
異常発生後のラダー有無
第四章・第八章で、異常発生時に、外力が、まず前へ、次に下へ、そして左(右から左)に働いたと推定され、<操縦者がラダーペダルを右に踏みこみ>、反対に右に加速した・・・っと、明確に書いてないけども推定されております。
そうすると、異常外力が抜けた後もラダーがあったことになり、仮説がやや矛盾します。この点でも、相模湾から垂直尾翼を引き揚げる必要があるのですが・・・・。
さらに、このラダーペダルの蹴っ飛ばしですが、30秒くらい目一杯踏み込んだ状態をホールドしています。これも謎です。
何かがラダーに衝突してキックバックしてきたとしても、へん・・・。
付け加えると、小生の疑問で本書と関係ないかもしれませんが、垂直尾翼がどこまであったのか、ずっと疑問に思っています。目撃情報で、窓まで見ているのに、垂直尾翼欠損に言及した人がどこかの航空会社のパイロットくらいしかいなくて(情報元不確実です・・・立ち読みで得た情報?)、不思議に思ってます。下から見上げると見ずらい位置ではありますが・・・。
読後感想と要望
改めて、フライトレコーダのグラフを読ませて戴いて、最後まで左右に揺れていた(5秒刻みで左右へバンク)ことを気づいたり致しました。
本書を読み進めると、あっちのページのグラフとこっちのグラフを並べて比較したい衝動に何度もかられます。
今回、紙ベースで拝見したのですが、読者に生データを提供いただける仕組みがあると、理解が深まると思います。ぜひご
検討ください・・・小生のブログが筆者の耳に届くとも思いませんが、せめて要望だけでも・・・。
関係リンク
本ブログの関係記事です。
「フライトレコーダは語る」ー技術者が挑む日航123便墜落の真相 の解説動画を視る
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関係外部リンク
日本航空123便墜落事故 – Wikipedia
関係するリンクも多数あります。
日本航空123便の御巣鷹山墜落事故に係る航空事故調査報告書についての解説
事故調査報告書へのリンク、およびその解説が貼付けされているページです。
操縦輪やラダーペダルの動きは、報告書297~298頁 DFDR図-2 10.別添2~別添5(一部)
エンジンの操作記録(出力記録)は、報告書の301~302頁で、DFDR図-4 です。
安河内 正也 氏(やすこうち まさや) プロフィール | 日刊工業新聞社
安河内 正也 – 「技術のよろず屋」~技術のすき間に潜むトラブルの根本原因を見つけます~ | LinkedIn
米山 猛 | ゴールドオンライン
青山透子公式サイト 日航123便墜落の真相
青山透子 – Wikipedia
赤城工業株式会社|アクチャル 03
赤城工業株式会社|アクチャル 04
救難ヘリの救助員の出動記録(回想)です。
標的曳航機 – Wikipedia
日航機墜落 事故調査官 100ページの手記に書かれていたこと|NHK事件記者取材note
ユナイテッド航空232便不時着事故 – Wikipedia
#JAL123,#日航ジャンボ機墜落事故,#日航123便
