C.W.ニコルのいただきます

いただきます C.W.ニコル 読書感想

感銘を受けた本、読み直した本などをご紹介して行きます。

C.W.ニコル いただきます

いただきます

 「・・・考えてみると、この「いただきます」という言葉のもつ情感、深み、センスといったものこそは日本文化の真髄であり日本の心そのまのだといえるのではないでしょうか。」(p8)

 今回は、C.W.ニコルさんの「いただきます」です。
 以前、「いただきます」について、読んでもいないのに本ブログのコラム記事として、大昔に読んだ記憶をもとに記載致しました。間違いではないのですが、ちょっと後ろめたさもあり、図書館で探して本書を読ませて頂きました。勝手に、日本文化論的な内容だと思っていたのですが、読んでみると、冒頭のような文化論的な記述もところどころあるのですが、ほとんど全編、「いただきます」を通じた食材への愛が語られております。
 ニコル氏は、半生、旅で各地を回っていらっしゃいます。このため、記載の食材は、住まわれていた黒姫や日本に限らず、全世界に及んでいます。

 「ぼくたちの体は自ら食べているものでできているのです。食べ物を知るということは、すなわち自分を知るということなのです。人間にとって、これほど大切なことがほかにあるでしょうか?」(p160|あとがきより)

CWニコル いただきます

目次より(内容)

 母さんウシの贈り物
 大地がはぐくんだタマゴ
 心に刻まれたパンの味
 働きバチからの贈り物ハチミツ
 果物のおいしさがあふれるジャム
 人間が生み出した最高の家畜ブタ
 肉を手に入れるための悲しい方法
 人間の歴史を変えたジャガイモ
 初めてかじったトウモロコシ
 海の幸は鮮度が命
 丸かじりがおいしいリンゴ
 ごはんこそが日本人の心

 これらの合間に「ニコルの博物誌」「ニコルのオープンキッチン」「ニコルのカントリーライフ」「ニコルのアウトドアライフ」などのエッセイ/解説が入ります。

本書の刊行日など

 本書は 雑誌 小学1年生(!)の別冊フレッシュママに連載されたもので、1987年12月に刊行され、1994年3月に小学館ライブラリーとして刊行されています。

時代の流れ

 「・・・最近はスーパーマーケットが普及したため、そのスピードや便利さと引き換えに、ひとつひとつの品物を手にとって、その産地を聞いたりということがなくなりつつあります。そのために、人々は食卓の上の食べ物のほんとうの意味とか出所とかに触れる機会も失いつつあるのではないでしょうか。きわめて多くの人がこのことを嘆き・・・・」(p159 あとがきより)
 自分たちが手に入れる食べ物のほんとう値打ちを知ることは、価値のあることと続けます。
 その後、スーパーでは、ニコル氏の愁いを受けたのか、消費者が望んで、スーパーでも産地を明示したりするようになっています。

雪原の写真とキャプション

「雪原や森の中を歩き回るとき、愛するものすべてが自分のものになってゆくのを感じる」
 このキャプションと共に黒姫?をバックに雪原をあるくニコル氏の写真が掲載されています(p154)

 写真をご紹介できないのが残念ですが、本当に魂を抜かれるというか/すーっとした気持ちになれます。写真は、鈴木隆一郎氏と巻末に記載があります。

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 C・W・ニコル – Wikipedia
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