小泉八雲とセツ 伊藤賀一 著 読書感想

小泉八雲とセツ 伊藤賀一著 読書感想


正式なタイトルは「面白過ぎて誰かに話したくなる 小泉八雲とセツ」です。
おススメ度★★★☆☆

 表紙には、NHK連続テレビ小説「ばけばけ」を120%愉しむ本とあります(ちょっと、どうかなぁ)。
 明治時代の文豪「小泉八雲」ラフカディオ・ハーンさんとその妻セツ(小泉節子)さんの、それぞれの生涯と出会い、夫婦生活?などを紹介されている一冊です。
 文体は読みやすく、テンポよく一気に読み進めます。

内容(あらすじ)

 ラフカディオ・ハーンさんの生立ちから来日まで(1~2章)、日本での生活(3~4章)、小泉セツ(ママさん)の生立ち~生涯(5章)、著作物と関連人物の紹介(6章)の構成です。途中途中で、心の声として本人たちになり替わって状況に応じた心情を語って行きます。
 最終章として、小泉夫妻の功績を、3つの大きな仕事として紹介・解説しています。

(長くなるので、ハーン氏の記述関連だけご紹介)
 ラフカディオ・ハーンさんは、1850年ギリシャで生まれます。生まれた土地のレフカダ島からミドルネームとしてラフカディオと名付けられました。父はアイルランド人のイギリス陸軍軍医。母はギリシャ人。
 2歳でギリシャからアイルランドに引っ越します。父は戦争に駆り出されますが、帰国の際に愛人を作り、夫婦不仲。母は弟を妊娠していますがギリシャに帰国。出産後に弟だけをアイルランドに送ります。ハーンさんは大叔母の養子扱いで実家から出ていた為、弟とは大人になってから異国の地で初めて対面します。
 大叔母の家では、教育方針から広い部屋で一人で寝ていた為、怖い思いをして、夢にうなされたりします。
 16歳でブランコのロープが目に当たり、左目を失明。右目も強度の近視となります。隻眼と低身長が障害のコンプレックスとなります。ハーン氏の写真が半身なのも左目を隠すための様です。
 1869年、単身でアメリカへ。内気で疑り深い性格のハーン氏は、極貧で仕事や住むところを転々とします。やがて文才が認められ、翻訳や寄稿、風刺漫画などで生計を立てます。また、一度目の結婚をしますが、上手く行かなかったようです。
 1890年、日本に渡り、日本各地を回りながら、西洋(の新聞社など)に日本を紹介する記事を書いたりして生計を立てます。このころから、多くの知人友人を得て行きます。
 松江に英語教師として赴任。1891年病気のため、世話をする女中としてセツと出会い結婚。でも、寒いので熊本に移ります。でも、熊本は土地柄が肌に合わず、教師の契約が切れると、神戸へ行き新聞社勤め。日本各地を転々としながら、帰化申請が許可され、小泉八雲となる。そののち帝国大学英語教師となる・・・・。っと、駆け足で手繰りましたが、波乱万丈の生涯を送ります。

 小泉セツさんの生涯、ハーン氏の著作の紹介、関係者の紹介、年表などが続きます。

小泉夫妻が成し遂げた事

小泉夫婦が成し遂げた仕事として、次の3点が挙げられています。
・日本文化を絶賛(欧米へ紹介)
・本来の姿をなくしつつある日本に警鐘を鳴らした
・「怪談」など再話文学を仕上げる 

感想

 セツさん記述が少ないのが残念。どうしてもハーン氏に焦点が当たるのは仕方がないが、実はセツさんがもっとハーン氏の生涯に影響を与えていて、おそらく隠れたエピソードはたくさんあると思う。もう少し、セツさんに焦点を当てて欲しかった。
 確かに、二人三脚なのだが・・・。
 また、どうしてもそうなるが、出来事の解説や背景の説明が多くて、もっと心情にフォーカスして欲しかった。おそらくは、ハーン氏もセツさんも多感な多感な人間だと思うので、もっとエピソードがあるのではないかと思う。ちょっと、残念。

 ハーン氏やセツさんの波乱万丈の生涯が良くまとめられており、生涯を理解するには良い一冊だと思う。

関係リンク

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関係外部リンク
 小泉八雲 – Wikipedia
 小泉節子 – Wikipedia
  怪談 – Wikipedia

 ばけばけ – NHK
  髙石あかり – Wikipedia
  髙石あかり | アーティスト・作品 | エイベックス・ポータル

  トミー・バストウ – Wikipedia
  トミー・バストウ|Tommy Bastow | officeMUGI
  TOMMY BASTOW | CAMINO REAL


 

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