実質賃金の目減り、トランプ関税などの影響もあって、消費税の食料品などへの軽減税率8%を0%にする諸案が話題だ。でも、軽減税率0%にすると、飲食店などへの負担増になるのでトータルで考えるべき・・・いやいや、飲食店の負担にはならないとの声もある。
飲食店の負担になるかならないか、ちょっと考えてみました・・・<負担になる>と思います。
差し引きすると負担にならない説
代表的な反論は、差し引きすれば飲食店の負担にはならないとの言及。
大まかに次の通りの例示
現在、108円の材料を購入して、330円で販売すると
今まで
材料費+消費税8%=購入価格→調理・提供→価格+消費税10%=販売価格
100円+ 8円 108円 → → 300円 +30円 =330円
税引き後の単純な飲食店のもうけ 330円-108円-(30-8円)=200円
軽減税率0%になると
材料費+消費税0%=購入価格→調理・提供→価格+消費税10%=販売価格
100円+ 0円 100円 → → 300円 +30円 =330円
税引き後の単純な飲食店のもうけ 330円-100円-(30-0円)=200円
儲けは変わらず、飲食店は負担にならないとの計算です。たしかに・・・
どこが消費税軽減税率0%で飲食店の負担増になるって言うんだ???
ライバルの存在を忘れていませんか?
飲食店の負担が厳しくなるという簡単な理由の1つは、ライバルと競争しなければならないからです。ライバルとは、当然他店舗(同業他社)もありますが、<あたたかい家庭料理>と、<テイクアウト><インスタント食品>です。
今までも、8%のライバルと戦ってきたのですが、それが0%になって価格が下がり、相対的に店内飲食の割高感が増えちゃうんです。「外食やめて、インスタントにしよ」とかです。
例えばカップ・ラーメンが208円だったのが、200円になっちゃうので、飲食店は今まで通り330円では提供しづらい訳です。
相対的な割高感を付加価値で考える
相対的な割高感を飲食店が提供する付加価値(の原価に対する比率)で考えます。
今までは、 販売価格÷原価 → 330円÷108円=2.78倍 の価値向上でした。
軽減0%後に2.78倍の価値向上を考えると、
100円 × 2.78 → 278円で販売
すると、単純な儲けは
材料費+消費税0%=購入価格→調理・提供→価格+消費税10%=販売価格
100円+ 0円 100円 → → 278円 +27円 =305円
税引き後の単純な飲食店のもうけ 305円-100円-(27-0円)=178円
っと、軽減8%の200円から178円と22円のダウン(マイナス10%以上)!
この付加価値の差を、飲食店は利益減少で埋めるか、企業努力で価値向上した商品で提供するかする必要が出てきます。大変です。
例えば、業態変更して(コロナ禍の様に)テイクアウトを中心にするとか・・・。
宅配は?(8%→0%)
ウーバーイーツなどに代表される宅配便は、役務提供ではないため、食事には軽減税率が適用されます。配達料には10%かかります。
なので、宅配オーダーで、隣の店に持ってくなんてのも出てくるかもしれません。ダークグレーですけど。店前の共用スペースだと、店内扱いで10%です。配膳係を配達員として雇って配送させるなんてのが出てくるかも・・・。任意の場所に出前ですね。
いかがでしたでしょうか?
簡単に、消費税の軽減税率を8%から0%にした時の、飲食店の打撃を考察してみました。実際にはこんな単純じゃないですが・・・。
関係リンク
本ブログの関係記事です。
0800から始まる電話番号の電話を受けた時の電話料金はかかりません(調査完了)
多数決 少数意見は大事にしなさい、議事に残しなさいって言われなかった?
アンケート設問での注意点・だまされない・統計結果を読む「皇帝の鼻の長さ」の逸話
恰好を真似て満足していませんか?大切なものが抜けている。学校で学んでほしいこと。カーゴ・カルト・サイエンス
関係外部リンク
消費税 – Wikipedia
消費税法 – Wikipedia
日本の消費税議論 – Wikipedia

