書いてはいけない 日本経済墜落の真相 森永卓郎著 読書感想

書いてはいけない 日本経済墜落の真相 森永卓郎著 表紙 読書感想

おススメ度★★★★☆
 経済アナリスト 故 森永卓郎氏が、自身が選ぶ日本での三大タブー「ジャニーズ性加害」「財務省のカルト的財政緊縮主義」「日本航空123便の墜落事件」に切り込む、遺言のような一冊。森永氏のいつもの様な軽快な口調で語られ自説を展開して行く。が、結構内容は濃い(深くて重い)。これら三大タブーには共通的な構造性があり、連鎖を断ち切るにはメディアが勇気をもって(問題性を認識して)事実を伝える事だと語っています。

大まかな内容

 先般(2025年)に亡くなられた森永卓郎氏が三大タブーと呼ぶ「ジャニーズ性加害」「財務省のカルト的財政緊縮主義」「日本航空123便の墜落事件」に切り込んだ作品。これらの話題には、テレビ・ラジオ・雑誌などでは触れてはいけない。触れてしまうと、簡単に言うと干される(言及した以降、出演できず、寄稿もできなくなる)。下手をすると逮捕され、また裁判をやっても負ける。だから、賢者はこれらタブーについては知らぬ存ぜぬを貫く。
 3つのタブーには共通の構造を持っており、
 (1)絶対的権力者が人権や人名・財産に深刻な侵害を行う。
 (2)その事実をメディアが報道せず、被害が拡大、長期化して行く。
 (3)そうした事態について、警察も検察も見て見ぬふりをする。
 (4)残酷な事態が釈迦に後続的に組み込まれて行く。
なので、メディアが報道すれば、警察・検察も動き、問題解決への道筋が出来ると記載されている。

ジャニーズ問題

 ジャニーズ問題については、週刊文春が14週に渡ってセクハラ・パワハラを報じたにも関わらず、他社が追従しなかった。そればかりか、ジャニーズ側から週刊文春側を名誉棄損で民事裁判として訴えられが敗訴確定したが、この段階でセクハラ・パワハラが確定し、大問題として報じられるべきだが、報道各社は小さく取り扱ったのみであった。本来、敗訴が確定した段階で、刑事事件として扱われるべきものだが、まったく扱われなかった。
 それは何故か?ジャニーズ事務所からの圧力に屈したからではないか?
 ジャニーズ事務所は、多くの魅力的な俳優・タレントを有しており、1つにジャニーズと事を起こせば俳優の供給が受けられなくなりメディアの制作に支障をきたすことが考えられる。また、ジャニーズの問題点を指摘すれば名誉棄損などで訴えられることから、面倒くさいと思われる心理的な障壁が生まれていたことも考えられる。実際、そのような忖度が行われていた事も考えられるし、そのような事を間接的にほのめかされることもあったようだ(直接、示唆されることはない)。
 そして、報じられないので、刑事訴訟されることもなく、犯罪は継続されて行く。

 さらに別の次元で問題は深刻とも著者は警告する。この問題は英国のBBCの特番によって明るみに出て、急転直下進展する。そして、メディア各社の反省が報じられる。本の中では東京新聞の反省記事(リンクは有料記事で、購読しないと全文が読むことが出来ません)がやTBS報道特集の反省番組(動画)が取り上げられる。しかし、反省に基づいて是非斬り込んで欲しいと著者は願いつつも、それならばなぜ同じ構造を有している「財務省のカルト的財政緊縮主義」「日本航空123便の墜落事件」に切り込まないのだと嘆く。

日本航空123便の墜落事件

 事件に関する著者の推測は、「誰も書かない「真実」日航123便はなぜ墜落したのか」の通りで、青山透子さんが追及されている事故経緯に沿っている。簡単に記すと、事故の発端は自衛隊の非炸薬ミサイルか無人標的機が飛行中のジャンボジェットに衝突して引き起こされ、操縦困難になった機体を横田基地に着陸させようとしたが自衛隊側から何らかの妨害があり、結局、事故証拠隠滅のため群馬県で自衛隊機により撃墜されたというもの。更に、証拠隠滅のため、いち早く駆け付けた米軍の救助を断り、墜落場所発表を意図的に二転三転させて地上の救援隊を惑わして墜落個所に近づけさせず、一夜のうちに更なる証拠隠滅のため自衛隊の特殊部隊により焼き払われたというもの。
 著者は、経済アナリストの視点から、事故直後に締結されたプラザ合意、そしてその後の日米交渉である日米半導体協定と秘密書簡(サイドレター)、そして、日本のバブル処理の不可解さに触れ、事故前に築き上げてきた日米関係と、事故後のあまりにも理不尽な日本側の対応の変化。この対応変化の原因を日本航空123便の事故原因の隠蔽、つまり自衛隊の衝突事故と証拠隠滅行動をアメリカ側に黙ってもらう見返りだと推測する。
 かくして、円高対策のバブルが引き起こされ、バブル対策後の日銀の不可解な逆向きの対策、そして不良債権処理が行われ、大々的に外資がハゲタカの様に日本を侵食して行く・・・・。

小生の感想

 本書は、森永節が貫かれていて、語り口が軽快で明快、たいへん読みやすい。
 著者は、ポイント集めなどでも発信者で、買い物でちょっとでもポイントをあるて得したい小生は、著者の雑誌投稿などを楽しみにしていた。がっちりマンデーなどのコメントも楽しみだった。

 ただ、日航123便の事故に関しての記述は、まず一般的な事件の真相追及(犯人捜し)の方法論、事件後に結局誰が得したかを考える方法、を用いていると思う。結局、アメリカが得をする。だが、「誰も書かない」の読書感想でも、青山透子著「隠された遺体」の読書感想でも書いたが、にわかに信じがたい。
 特に、「ミサイルなどの衝突」「墜落場所の特定遅れ」「証拠隠滅」については、小生は異論を持つというより信じがたい。
 「ミサイルなどの衝突」は、難しい。まだ、本物のミサイルで近接信管で被害が小さかった方がわかりやすいが、そうすると目撃されたオレンジ色の飛翔体が謎になる。事故調査報告の「異常外力の着力点」も単に異常力の重心の意味だろうと思う。逆に、ここに飛翔体衝突などの外力によって、垂直尾翼の一部が吹き飛ばされたとしたなら(垂直尾翼の一部欠損で被害がとどまったなら)油圧がすべてなくなることの説明が難しくなると思う。素人考えなので、へーぐらいで読み飛ばしてほしい。
 「墜落場所の特定遅れ」は、小生はたぶん、もっと情けない理由なんだろうと推測する。テレビ番組で佐々さんが語った「官邸に誰もいなかった」あたりではないかと思う。
 「証拠隠滅」は、青山透子著「隠された遺体」の読書感想で書いた通りで、火炎放射器で金属が溶けるか疑問だ。また、場所の特定とは別に、深夜に報道ヘリが事故現場を撮影しているので・・・いや、特殊部隊なのでテレビには映らないのかもしれないが/報道ヘリも証拠隠滅の手助けをしているとと考えもあるかもしれないが・・・火炎放射器で証拠隠滅を謀るのは困難だと思う。

 日航123便の件は、何を信じ、何を信じないかが、結構難しい。
 今年の国会で、佐藤議員が、自衛隊員への侮辱として青山透子さんの一連の著書を取り上げらた。是非、真相解明へ、まともな再調査と結果発表を、そして、この本でも訴えているボイスレコーダーやデータレコーダーの開示を、本事故の調査する調査機関などへ事故調査のために、一刻も早く開示して欲しい。

 トランプ関税で日米合意がなされた。本合意について、日米半導体協定の様な秘密書簡(サイドレター)がないことを願う。巷では、文書を取り交わしていないことへの驚愕が報道されているが・・・。

 末筆で恐縮ですが、森永卓郎さんのご冥福をお祈り申し上げております。

関係リンク

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関係外部リンク
 森永卓郎 – Wikipedia
  森永卓郎 オフィシャルサイト
  森永卓郎オフィシャルブログ Powered by Ameba
   ・・・いづれも2016-2017年ごろから更新されていません。
 ジャニー喜多川性加害問題 – Wikipedia
 加害が明るみに……それでも崇拝され 日本ポップス界の「捕食者」 – BBCニュース
 私たちは反省します 東京新聞はジャニー喜多川氏の性加害問題に向き合えていませんでした:東京新聞デジタル
 特集アーカイブ|TBSテレビ:報道特集
 
 日本航空123便墜落事故 – Wikipedia
 日本航空123便の御巣鷹山墜落事故に係る航空事故調査報告書についての解説
 青山透子公式サイト 日航123便墜落の真相
  なぜ本を片手に叫ぶ佐藤正久議員の写真を差し替えたのか??サンケイ新聞に公開質問状 – 青山透子公式サイト 日航123便墜落の真相
 青山透子 – Wikipedia

 佐藤正久 – Wikipedia
 佐藤まさひさ – Official Site
  フェイク情報から自衛隊の名誉を守る! | 佐藤正久オフィシャルブログ「守るべき人がいる」Powered by Ameba

 プラザ合意 – Wikipedia
 日米半導体協定 – Wikipedia


 

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