半身萎凋病(はんしんいちょうびょう)

半身萎凋病 農業・家庭菜園

(調べてみた)です。

 家庭菜園でプランターで育てていたナスですが、今年の夏が暑かったせいか、まったく花が咲かず、ようやく涼しい日が(今年は秋を飛び越えて初冬になりそうですが)やってきたら、ようやく花をつけ少しでも収穫できるかな・・・っと、期待していたらぐったり。3本仕立ての第一脇芽の葉っぱが全部くるり。他は元気なので青虫がいないか確認したものの見つからず。そのうち、枯れてきたので葉を摘み取りました。すると、主茎の一番下の脇芽の葉っぱが全部くるりとぐターっと。他の主茎の葉は元気でやっと花が1つ咲いたところ。そこで、初めて症状をネットで調べて、どうも半身萎凋病(はんしんいちょうびょう)らしいことがわかりました。

半身萎凋病にかかったナス
わかりずらいですが、手前が半身萎凋病の脇芽で、奥が主茎で元気です

 半身萎凋病は有名な病気のようですが、小生は全く知りませんでした。あらためて、治す方法がないかと調べてみました。小生同様に、ナスが半身萎凋病にかかってしまった方の対処方法・・・というか、心持ちを参考にまとめました(詳細は下記参照)。小生の経過も追記して行きたいと考えております。
 なお、原因ははっきりしていて、該当の病原菌に株がやられた状態。大半の情報は病気にかかった株はあきらめて、早いうちに抜き、育てているところから離れたところで処分し(焼却処分が特に有効)、土は病原菌がいっぱいなので農薬や日光消毒などで殺菌するというもの。一方で、灰を使う(土に混ぜる/上からかぶせる)などすると、治るか治りはしないものの病気と付き合いながら収穫する事ができるというものがありました。灰を使わずとも、病気と付き合いながら収穫するという記事もありました。

原因と発生のしくみ

 病原菌は「バーティシリウム菌」という糸状菌(カビ)の一種っと、どの情報も共通しています。ただ、「バーティシリウム菌」ですが、何種類もあって、ナスにしか症状を出さないもの、ナスとトマトに症状が出るものなどがあるようです。主にナス科の植物に悪さをするようですが、それ以外にも半身萎凋病を起こすものもあるようです。

 病原菌は主に土中に潜み(潜伏期間は5年以上?)、根に害虫によって傷がついたりすると、傷口から侵入し、葉や茎に広がって行き、植物を枯らしてゆきます。なぜ、特徴的な半身だけ症状が出るのかはわかりませんでした。どうも根から入ると全身に広がるようですが、まず半身(一部分)に症状が現れるのが病名由来です。主にナス科に発病する様ですが(特にナスに発病)、ナス科に限ったことではないようです。

 また、全身に広がった病原菌ですが、葉や茎に潜み、切り取った葉などに限らず、切り取るときに使用したハサミや手にも付着し広がるとのこと。このため、菌を広げないために、切り取った葉っぱや茎は落とさないように注意し、遠く離れたところで消毒廃棄したり焼却処分。切り取ったハサミも消毒するか、半身萎凋病専用にするなど対策が必要とのこと。

 また、病原菌は、地温が22~26℃のときに最も発生しやすく、18℃以下の低温時と30℃以上の高温時では発病しにくい。このため、秋口に発生した半身萎凋病は気温の低下に伴って症状が回復して自然に株が回復することがあるとのこと。

対処方法

対処は予防が一番。

 予防方法は、とにかく持ち込まないこと。腐葉土でも生き残るようで、発病した葉っぱは腐葉土にしない方がベター。また、発生したら、病原菌を広げないように細心の注意を払うこと(発病した葉などを地面に落とさない、発病した株を引き抜く際は、土を飛ばさない。切り取ったハサミは消毒せずに他の用途に使わない、等々)。土は確実に消毒するなど。

 連作で発生しやすく、適切な輪作を実施する。

 発生した土/発生した植物の残差には病原菌が残っているので、翌年以降ナス科を育てない。

 コンパニオン・プランツの利用。ニラやネギは、土中のネギ属植物の根に共生する拮抗菌がの病原菌を抑える効果があり。

 また、ブロッコリー(またはアブラナ科)の地上部(葉っぱ)を土に漉き込むと病原菌を減らせるようです。このため、輪作はブロッコリーが良いようです。輪作に関しては、イネ科が半身萎凋病にかかりづらいのでお勧めとの情報もありました。等々です。

発生後の対処法

 大きく分けて2つ・・・(1)とにかく隔離し処分・殺菌 (2)病気と付き合いながら育成する。

(1)とにかく隔離し処分・殺菌

 予防法で記載した通り。病原菌を飛散・伝搬させない処置を行い、発病した株以外に被害が及ばない様にする。

(2)病気と付き合いながら育成

 何故かYoutubeでしか見つからないのですが、灰(藁灰・草木灰)が半身萎凋病に有効との情報があります。灰により治るとの情報もあります。共通して、根元の土中に灰を施し、また一方では地上部も灰をかけてやることで菌の活動を抑えることができるようです。両方のYoutubeとも完全に治るというわけではないですが、かなり症状を抑えられる様です。

(3)その他

 (1)や(2)と共通もあるのですが、土を農薬で殺菌した後、新しく出る芽には半身萎凋病がみられないとかの情報もありました。また、夏場の温度(30℃以上)では、菌の活動が止まるようなので、温度コントロールができる環境では、30℃以上の環境を維持できれば(花芽が出るかどうか気になりますが)発病しないようです。
 予防でも記載しましたが、コンパニオンプランツによる他の菌が、やや病原菌の力を抑えることができるようで、他の菌もいっぱいにすれば症状が少しだけ抑えられる様ですが、かなり限定的な効果のようです。

実験

とりあえず、手元にある材料で対策を実験しています。病状が出ている部分の殺菌として、液肥としての食酢で紹介した30倍の食酢を吹きかけしてみました。一部の葉っぱと茎にはティッシュペーパーでパックしてみました。うまくパックできていませんが・・・。
 効き目は・・・なし。2週間ほど経ちましたが、下記写真のままです。もう11月なので、寒くて菌が活動しないようです・・・と、書いたら、暖かい日が続き、違う枝の葉もやや萎れが・・・寒さによるものか、病気か不明。
 寒いと病気の進行が遅れるようです。18℃以下で育ってくれれば・・・と思っておりましたが、やはり暖かい日に少しづつ進むようです。11月も後半になりました(今年はまだ暖かい日が続いてますが、そろそろ限外か・・・)ので、もうそろそろ収穫は無理かな。
 同じプランターの隣接する株にも伝染した様です・・・・

食酢でナスをパック
食酢でナスの半身萎凋病部分をパックしてみました。

その後の経過と小生の意見(My Opinion)

 その後、12月も中盤になり、寒くなってきました。
 やはり、寒いと菌が活動できない様で、病気の広がりはありません。やはり、可能なら適切な温度コントロールできれば病気は抑えられる様です。寒くなっても、萎びたところが戻ることはありませんが・・・。
 途中で気になったことがあって、発病中でも水遣りをすると元気になったような気がしています。来年も発病する様なら、水と病気の進み具合を観察したいと考えています。

関係リンク

関係する当ブログの記事です。
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 害虫|ハダニ発生・・・室内対策
 液肥としての食酢
 肥料焼け(ひりょうやけ)
 卵の殻パウダーをミルサーで作る
 卵の殻パウダーによる土のpH調整
 
当記事に関係するリンクです。
 半身萎凋病 – Wikipedia
 5_ikeda.pdf ・・・ ナス半身萎凋病を抑制する輪作体系の実証
 ja ・・・ カラシナの前作とすき込みによるナス半身萎凋病の発病抑制
 野菜の病害防除13 土壌病害(3)【防除学習帖】第59回|防除学習帖|シリーズ|農薬|JAcom 農業協同組合新聞
 半身萎凋病(はんしんいちょうびょう)の症状と対策・予防法 | やまむファーム
 半身萎凋病の症状と対策
 木酢液の植物活性 | 奈良炭化工業株式会社 ・・・ 木酢液50倍液で回復!の記載があります。
 ナス 半身萎凋病が出てしまいました どうやって対峙していくか 予防できる農薬もご紹介 ・・・ 藁灰での回復がコメントされ、シリーズで実証されています。
 家庭菜園や農園でナス、ピーマン、トマト栽培の半身萎凋病は回復する!?病気の予防策と対処方法を徹底解説!/Tips for preventing summer vegetable diseases. ・・・
 【なす栽培】半身萎凋病・ナスが半身萎凋病になった時の対処法 22/6/24 ・・・ 半身萎凋病について丁寧な解説と、対応の考察、付き合いながら収穫まで

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