世論 再調査への道。事故調は急減圧がないことを知っていた!|隠された証言 日航123便墜落事故 藤田日出男 著 読了

世論 再調査への道。事故調は急減圧がないことを知っていた!|隠された証言 日航123便墜落事故 藤田日出男 著 読書感想

おススメ度:★★★★★(JAL123便事故に興味がある方)
おススメ度:★★★★★(JAL123便事故調査に疑問をお持ちの方)

 JAL123便事故の真相究明しているワタナベケンタロウ動画を拝見していて、時折、この本を参照されていることに気付いて、初めて読んでみた。
 JAL123関連では、メジャーな書籍なのだが、著者 藤田さんが事故原因としてフラッター説をご主張されているので、さすがに飛行機設計で洗練されている(飛行機が発展するにあたって、比較的初期に起きた主要な航空事故の原因)ので、今更フラッターはないだろう・・・っと、真っ先に読む気を失せていた本だ。
 2003年発刊で、既に20年以上経っている。古さを感じるかな?っと、思って読み進めたが、古さを感じさせるのは紙だけだった・・・・それだけ、進展がないとも言えるるが。

 本書の内容と云うか、中心は、事故調査報告書で事故の主要因とされる(与圧隔壁が損壊したことによる客室の)<急減圧>が、無かったことを事故調査委員会が把握していた事実を追っている。もたらされた情報は、内部告発によるものである。

急減圧

 事故の原因は、事故調査報告書によると、尻もち事故による後部圧力隔壁損傷の修理が不適切だったため、隔壁に亀裂が生じ、客室内の与圧された空気が亀裂部分より一気に噴き出し、噴き出したすごい空気圧により垂直尾翼が半分以上吹き飛び、油圧なども同時に損傷し、操縦不能になり、迷走の上、山に衝突したというものだ。
 このため、客室内の空気は一気に噴き出し、上空の薄い気圧まで下がるとともに、氷点下以下まで気温が下がる。このため、中にいる人は数分で気絶してしまうなどの症状が起きる筈だ。しかし、生存者の証言では、そのようなことはなく、30分以上の迷走飛行中、お互いに励ましあったりしている。

 本書の中では、急減圧が起きた時の状況を、文献から明らかにするとともに、動物実験を行い症状を明らかにして行く。そして、テレビ局などと協力して、実際に試験施設で体験をして、どのようになるか・何分思考能力が持つかなどを検証して行く。
 並行して、事故調査でどのような実験が行われたかを資料から探って行き、事故調査実験のみが得意な結果を示してることを解き明かし、結果が意図して行われた実験によるものではないかとの推論を展開する。

 また、生存者への聞き取り内容の資料が内部告発者から提供されたことで、事故調査委員が急減圧がなかったことを生存者へ語っていたことなどが明らかになって行く。

内部告発者と遺族

 本書では、内部告発者との交流が緊迫して状況から始まり、打ち解けあって行く様が段階を追って記されて行く。そして、著者を頼った遺族の要請に応えるように、新たな内部告発者が現れ、ボイスレコーダのテープが提供される・・・人間捨てたもんじゃないなっと思う瞬間だった。
 そして、遺族にならない遺族(まだお互いに結婚を約束しただけの恋人)が事故の真相を知りたいと交流を重ねる様子も、うまい書き方が思い浮かばないが涙を誘う。
 これらが藤田氏が事故調査を継続して行く原動力の支えとなっている。

感想

 正直、この本を読んでいなかったのは「しまった」っと思った。
 タイトルから、目撃証言の隠蔽工作を追ったものかと思ったりもしたが、内容は全然違った。
 文章や構成もわかりやすく、読み進めて違和感はない。

 小生が嫌っていたフラッターの解説も、最後の方で少し説明されるだけにとどめられている(くどくはない)。
 これは、おすすめできる一冊(だった・・・反省)。

 冒頭で内部告発者とかわす会話で、国際的なルールでは、飛行機事故の調査は新事実が判明したら再調査しなければならないが、罰則や強制力はなく、無視されている状況。
 唯一、再調査に関係者が動くためには世論の盛り上がりが必要だろう。

 昨年、国会質疑で取り上げられたが、再調査などにはつながっていない。
 本書にある通り、事故調査委員会が急減圧がなかったと把握しているならば、その報告書を国会で提示させれば(マイクロフィルム化してあるようだ)、再調査がスタートするのではないか・・・そんな事を考えながら本を閉じた。

関連リンク

本ブログの関連記事です
 旅路 真実を求めて [8.12連絡会]21年のあゆみ 1985-2006 読書感想

 JAL123関連|「目撃者たちの証言をもとにした長編ノンフィクション」第1章「レーダーサイト編」第一段~を読む・・・と新事実
 JAL123関連|「目撃者たちの証言をもとにした長編ノンフィクション」第2章「スクランブル編」第一段~を読む・・・・・・有料部分もちょっとだけ
 JAL123関連|「目撃者たちの証言をもとにした長編ノンフィクション」第3章「地上捜索編」第一段~を読む・・・機体の「R5ドア」だった。テレビでは飛行中に吹き飛んだと言っていた

 日航123便墜落事件 四十年の真実 青山透子 著 読書感想
 日航123便事故 40年目の真実 御巣鷹の謎を追う 最終章 米田憲司 著 富士山は裾野が広いから高い
 日航123便墜落「撃墜説」の真相 海上自衛隊元最高幹部が解き明かす 真殿知彦 著 読書感想
 奪われた未来 日航123便墜落事件から40年、遺族としての結論 小田周二著 読書感想
 もうひとつの事故調査報告書「永遠に許されざる者」 小田周二 著 読書感想
 ひとり事故調 「墜落の夏 日航123便事故全記録」吉岡 忍 著
 JAL123便事故 安全工学の視点から検証する 寺田 博之 著 読書感想(再読)
 日航123便墜落事件 四十年の真実 青山透子 著 読書感想
 書いてはいけない 日本経済墜落の真相 森永卓郎著 読書感想
 日航123便墜落事件 隠された遺体 青山透子 読書感想
 日航・松尾ファイル 木村良一著 読書感想

 JAL123関係|ラジオライフ1985年12月号の関連記事を読む
 JAL123関係|ラジオライフ1986年2月号の関連記事を読む & 通信を聞いていた方々
 JAL123関係|ラジオライフ1986年1月号の関連記事を読む

 仁科芳雄「原爆を作ろうとした物理学者」がみたもの 上山明博著 読書感想
 赤い屍体と黒い屍体、引揚者と被爆者「立花隆 最後に語り伝えたいこと」 読書感想(読み直し)
 死なないと、帰れない島 酒井聡平著 読書感想
 冤罪の深層 追跡・大川原化工機事件 石原大史 著 読書感想
 僕には鳥の言葉がわかる 鈴木 俊貴著 読書感想
 列島縦断 日本の墓 失われゆく墓石を訪ねる 関根達人著 読書感想
 クマにあったらどうするか アイヌ民族最後の狩人 語り手 姉崎 等 聞き手 片山 龍峯 読書感想
こころかろやかに・・・はきものをそろえる 世界一かんたんな成功法則 清水克衛 著 読書感想

関係外部リンク
 日本航空123便墜落事故 – Wikipedia
  関係するリンクも多数あります。
 日本航空123便の御巣鷹山墜落事故に係る航空事故調査報告書についての解説
  事故調査報告書へのリンク、およびその解説が貼付けされているページです。

 公式ブログ青山透子&吉備素子&真相究明の仲間たち
 青山透子 – Wikipedia

 赤城工業株式会社|アクチャル 03
 赤城工業株式会社|アクチャル 04
  救難ヘリの救助員の出動記録(回想)です。
 
 日航機墜落 事故調査官 100ページの手記に書かれていたこと|NHK事件記者取材note

 ワタナベケンタロウ – YouTube

 SlowNews | スローニュース
  日航123便墜落 自衛隊は何を隠蔽したのか~陰謀論と真実|SlowNews | スローニュース
 

タイトルとURLをコピーしました