旅路 真実を求めて [8.12連絡会]21年のあゆみ 1985-2006 読書感想

旅路 真実を求めて [8.12連絡会]21年のあゆみ 1985-2006 読書感想 読書感想

JAL123便事故に興味を持たれた方★★★★★

概略

 1985年に起きた単独機としては世界最大の航空機事故、JAL123便墜落事故。540名の犠牲者と4名の生存者。すでに墜落してから40年余りが経過している。
 本書は、2006年8月に、遺族会である8.12連絡会が事故から21年のあゆみをまとめたものだ。
 関連写真、発足の経緯から、事故調査報告書への期待と疑問、事故関係者への書類送検と不起訴処分、不起訴異議・審査申し立てなど、事故原因究明へのあくなき取り組み。
 一方で、燈篭流し、鎮魂の鐘、慰霊登山の様子など、慰霊の取り組み。
 そして、残存機体の保管・公開の要望、シンポジュウムへの参加など、空の安全への取り組みなど。
 これらが、年代別に綴られている。

 小生が圧巻に感じたのは、1990年7月に行われた不起訴処分理由説明会の概要と墜落現場である上野村の黒沢元村長の寄稿文だ。

不起訴処分理由説明会

 不起訴処分理由説明会は、8.12連絡会が希望に希望を重ねて実現したものと聞くが、遺族にとってみれば不満であろうことが滲み見えてくる。検察側も、たしかに法律や日米の違い、当時は全くなかった日本側の司法取引できない事や、該当者に免責を与えられない事情など、様々な壁を露呈している。悔しさはにじみ出ている。

黒沢元村長の寄稿文

 こちらも、いろいろなものがにじみ出ている文章だ。
 黒沢さん自らが、捜索隊が現地に到着するのに墜落から10時間以上費やしたことに対する疑問と、政府などの反省・対策のなさ、責任所在の曖昧さを嘆いている。「喉元過ぎれば熱さを忘れる」と月日の中で忘却されて、対策がされていない現状を静かに嘆いている。
 特に、事故時の指揮命令系統が整備されていないことに言及されていて、なんとなくみんなで一緒に・・・っと、指摘されている。

小生の感想

 本書の存在は、なんとなく知っていたのだが、読んだことはなかった。たまたま、図書館で他の資料を探していたら、この本だけ抜きんでていて手に取ったのだった。

 本書が発刊されて、すでに20年が経とうとしている。
 昨年、国会で取り上げられ、話題になった。
 出来得れば、再調査を、現在の英知を結集した再調査を実施してほしい。

 そして、事故の教訓を生かす取り組みを行ってほしい。
 統合幕僚監部ができたのが、2006年3月なので、発刊時には出来上がっていたようだが、触れられていない。黒沢元村長が嘆いていたように、どうも事故当時は陸海空の自衛隊がバラバラで動いていたようだ。ある意味、指揮命令系統が統合され、一歩前進と思われる。しかし、全自衛隊が参加する大型旅客機を想定した航空救難訓練は行われた様子はない。小生が知らないだけで秘密裏に行われているかもしれないが・・・。

 しかし、自衛隊のみならず警察消防・自治体・消防団・猟友会・内閣、もろもろの組織を総動員する救難訓練が何度も実施され、悪い点は見直しされて、ブラッシュアップされて、出来る限りの事が迅速に行えるような体制づくりを、小生は願ってやまない。
(小生ができることと言えば、そのような選挙公約を掲げて頂いた方に一票投じることぐらいであるが・・・)


関係リンク

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関係外部リンク
 日本航空123便墜落事故 – Wikipedia
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 日本航空123便の御巣鷹山墜落事故に係る航空事故調査報告書についての解説
  事故調査報告書へのリンク、およびその解説が貼付けされているページです。

 公式ブログ青山透子&吉備素子&真相究明の仲間たち
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