ビジネス用語シリーズ:仕事を進めて行く上で、何気なく使っている言葉や、誰かに聞きたいが聞けない用語などを、できるだけ簡単にやさしく、小生の経験も踏まえて説明してまいります。あなたのビジネス力向上に寄与するシリーズです。シリーズの関連用語は、上部の「ビジネス用語」カテゴリーをご参照ください。
今回は、90年代に一世を風靡したDIPS(知的生産性向上システム)を振り返るシリーズのタスク・ブレイクダウンです。上手に仕事を進めて行く人は、効率よく仕事を進めるために、業務を設計します。この業務設計の中核がタスク・ブレークダウンです。
(住宅建材用のTBシートは株式会社キムラHPへどうぞ)

タスク・ブレイクダウン
仕事を上手に進める人は、仕事を<うまく>細分化しています。
工場で製品を効率よく作り出すために、数百年も前から分業が行われ、工場の3Sを用いて、非常に効率よく進められてきたことは、以前に記事に致しました。工場の3S(単純化・標準化・専門化)ですが、与えられた仕事を分解し、分解し単純化して個々の仕事を標準化し、専門化して、習熟時間を最低限にして効率よく製品を完成させて行きます。
同様に、オフィスの仕事でも、作業を分割し、適材適所に効率よく割り当てることで、スピーディに処理することが出来ます。
TBシート(タスク・ブレイクダウン・シート)の使い方
DIPSでは、仕事の設計用にTBシートが用意されています。仕事が上手に進める人のやり方を分析・単純化し標準化したものです。
TBシートの使い方(うまい人の仕事の流れ)1
仕事の目的・目標・内容を理解と、最終完成”物”を明確化
仕事を依頼されたら、まずは、仕事の目的・目標・内容・納期などを理解します。そして、(可能なら依頼者と共に)最終完成”物”を明確にして、シートに記入します(可能な限り依頼時に把握、依頼時にできなくとも可能な限り早く、出来れば15分以内に。可能なら(例えば部署内で上司なら上司と)シートを共有します)。
業務の分解(ブレークダウン)とスケジューリング
業務の分解(ブレークダウン)
依頼された業務をHIROENの視点などを用いて、ブレイクダウンします。聞く、伝える、依頼する、検討する、交渉する、そして作業するです。ブレイクダウンした項目をTBシートに書き出します。
スケジューリング
依頼するには、ブレイクダウンした作業の目的・目標・納期(締切り)などを伝え、必要に応じて交渉する必要があります。
納期を設定するには、スケジュールをある程度は決めておく必要があります。
まず、簡単に、それぞれの項目にどれくらいかかるか期間を自分で見積ります(必要に応じて関連部署に問い合わせて見積ります)。
各作業項目をならべて(スケジューリング)、最終納期に間に合うかを検討します。
また、最終納期から、それぞれの作業項目のデットラインも検討しておきます。
この時点で、業務の目的・目標などから、(自分や自部門の業務のボリュームなども考慮して)オプション目標も考えます・・・例えば、もう少し納期を伸ばせば、顧客に有益な+アルファの結果レポートが出来るなど・・・。
TBシートのスケジュール欄に記入します。必要に応じて、この時点で(まだ関連部門に依頼してないと明確にして)上司に確認します。
依頼など
上記のスケジューリングを考慮して、可能な範囲で関連部門に依頼・打診を行います。可能ならば、スケジュールを書いたTBシートを共有します。そして、関連部門のレスポンスをスケジュールに反映します。
一般に、依頼が先行です(自分での作業・調査は後回し)。しかし、スケジュールに応じて自分の作業が先行します。自分の作業結果を元にして他部門への作業依頼をする場合など。ただし、この場合でも、自分の作業完了予定日の依頼の打診をして、完了日の見積もりをします。
見積
軽々しく作業を見積ると記載しましたが、これには相当な経験が必要です。当然、経験を積むにはやってみなければいけません。
当初は、経験者に教えてもらいながら、経験を積んでゆく必要があります。
まわりに経験者がいない時もあります。この際は上司・関係者と相談・協議しながら決定して行くことが重要です。コミュニケーションシートとしてTBシートを活用します。
完成予定日の決定
他部門などのレスポンス結果から、完成予定日を決定します。当然、完成予定日が顧客への納期を超えていれば、上司に相談後、顧客と調整が必要です。また、オプションの検討結果も、顧客のプラスになると思えば、顧客に打診してみます。
決定した完成予定日をTBシートに記入し、TBシートのスケジュールを上司や関連部門と共有し、作業依頼を行います。
こうして、スケジュールを確定してから、自分の作業にかかる訳です。スケジュールは、全体の効率を考えて設定します(もちろん、自分の効率も考えます)。
TBシートの使い方(うまい人の仕事の流れ)2 新人・上手くない人への対応
新人や、どうも上手く行っていない部下、新人上司、上手く行っていない上司への対応です。
新人は、仕事の目的・目標の理解もさることながら、どうやってブレイクダウンするか、また各ブレイクダウンされた作業の見積もりなどが、出来ない訳です。ここは、上司が部下と共に(OJTとして)一緒にTBシートを記入し、共有します。
どうもうまく仕事ができない人も、TBシートで共有します。上司が仕事を依頼する際に、TBシートの作成も同時に指示し、相談及びチェックした際に気付いたこと(上手く行かない点)を指導します。わかっていない点、上手くない点が見える化・共有化できる訳です。
新人上司にもTBシートは有益です。
できる部下に、仕事の依頼と共にTBシート作成を指示して、業務内容を共有化します。
TBシート(タスク・ブレイクダウン・シート)
残念ながら、TBシートは現在公開されておらず、全容をお伝えすることが出来ません。以下にTBシートの各項目と内容、勘所をお伝えします。
TBシート中断には手順が記載されています。
『業務依頼を受けたら、まず最終完成”物”を決めます。そのうえで、HIROEN」の視点で、すべきことを全部リストアップします』
『HIROENの項目それぞれを、「活動対象者」と「人以外の活動対象」の視点から分類統合整理して「活動方法」にまとめます』
『「活動方法」を日程に落し込んで、今週1週間の詳細なスケジュール作成と、来週以降に行うべきことを整理します』
TBシートの各項目は、
依頼者
最終提出先
チェック者
チェック日時
最終納期
完成予定日時
依頼を受けた業務内容
最終完成”物”の構成
未確認事項
(すべきこと)「HIROEN」
!「活動対象(もの・事柄)」「依頼対象(人)」が共通する項目は、1つのの行動計画へ記入
(行動計画として、誰いつ掲示板=スケジュール表があり、項目として)
活動対象者 人以外の活動対象 活動方法 月日・・・・来週以降
いかがでしたでしょうか?
小林 忠嗣著 「知的生産性向上システム - DIPS」から、TBシート(タスク・ブレイクダウン・シート)に関する記載のアウトラインをなぞって、自分の経験をちょっぴり入れて、DIPSにおけるTBシートの使用方法について、簡単に説明致しました。肝心のTBシートへのリンクが貼れないので、何か物足りなさがありますが、ご勘弁を。
本書は手に入らなくなっておりますので、少し中身がわかるようにご紹介致しました。本当のノウハウは、本書を手に取って頂かないとわからないと思いますが、日々苦しんでいる方へのヒントになると思い、ご紹介させて頂きました。
付け加えの様で申し訳ないのですが、小林氏がこうも述べておられます。
「誤解され易いのですが、タスクブレークダウンというのは、自分が仕事をやり易いように業務を分解するのではなく、上司と部下の間で業務の品質を擦り合わせすることなのです。」「・・・上司は、部下が指示を誤解していたら、ほんの少しの時間を割くだけで、その後の部下の仕事の品質を適正化できる。これがTBシートの目指すところです・・・・」
今日では、会社のシステムにTBシートと同様のことが組み込まれているケースも多いと思います。ただ、一連の流れが理解できずにひたすら打ち込んでいることも・・・。理解の助けになり、生鮮性向上につながれば幸いです。
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